2020/1/6 ロシア旅行記

今朝の体温は36.5

ロシア滞在13日目

気分が全然戻らない。嗅覚も戻っていない。ごはんはおいしい。明日は帰国日であるが非常に怖い。帰国後の検査で陽性になるのではないかと思う。何もする気が起きないのでオムライスを作ることにする。玉ねぎをバターで炒めるが匂いがない。出来上がって気休めにケチャップでハートマークを描いた。少しでも何か小さなものから元気を得たい。悟空の気分である。元気玉である。

もしコロナだったら。会社にも必ず体調に気遣って迷惑をかけぬようと約束をしたのに裏切ってしまうことになる。家族にも非常に申し訳ない。特に妹には殺されても文句を言えない。コロナにかかることであらゆる人に迷惑をかけてしまう。一人の身体ではないのだ。心配してくれている人たちの気持ちを押し切ってきたのに結果的にコロナになってしまったとあればもう言い訳も弁解もない。精神的にもう非常にまずいところまで来ている。コロナの大きい症状としてメンタル的な部分もあるだろう。

だが、驚くことが起こった。洗面所に備え付けられてあった手を洗う消毒液?のようなものを香ってみると鼻の中を劈くような匂いが香ってきた。とても確かに匂いを感じた。アルコールが含まれている?ようだったので少々むせたが確かに匂いを感じた。そして、それからなぜか匂いが戻っていたのだ。オムライスの匂いを嗅いだ。ケチャップの匂いがした。窓を開けて外の匂いを嗅いだ。冬のロシアの匂いがした。涙が出そうだった。とても安心した。嗅覚が死んでいるわけではなかった。原理がよくわからないがともかく、コロナにかかっているわけではないような気がしてきてうれしかった。ただ、時間が経つとまた嗅覚が無くなってきたのでその時は落ち込んだ。もう精神が振り回されすぎて非常に落ち込んでいる。明日は帰国である。とりあえずは荷物をまとめることにする。