2020/1/7 ロシア旅行記

今朝の体温は36.5

ロシア滞在13日目

帰国日である。結果的にロシアは変異種の声明を出していないので帰国自体は問題なくできそうではある。嬉しがるべきだが、それよりも大きな心配・不安がある。次から次へと不安が生まれてくる。ずっと追われている。精神がきつい。
飛行機のチェックインの際、係員と非常にもめた。もめたというよりは日本人がロシア⇒日本に今帰国出来るのかという情報を一から調べてくれていてそれに時間がかかっているようだった。世界情勢が刻々と変化し続けている影響をダイレクトに受けている。そういうことがまた自分の精神に来る。いわばコロナ禍における最前線の影響を受けている。とりあえずチェックインが出来たので一安心だった。
ただ、自分がコロナだと半ば自覚している中で帰国しようとしているのは非常に後ろめたいようなそんな心持であった。死刑囚の気分であった。自分は今から裁かれに国に帰るのだ。帰国する人たちはみんなどんな気分なのだろうか。ただ、昨日発見した消毒液の匂いを嗅ぐと嗅覚が戻るのである。これが不思議なことなのである。これを嗅ぐたびに自分がコロナではない、とも思う。これが今の自分にとって唯一の武器そして心のよりどころである。こいつを日本に一緒に持っていくことにした。

飛行機に乗り込む。まずはサンクトペテルブルク⇒モスクワへ。1時間ほどのフライトである。のんびり過ごした。そしてモスクワに着いて5時間ほど過ごす。非常に長い時間である。
東京行きの飛行機に乗る際にまずバスで飛行機に移動するが10人ほどしかいなかった。そして日本人は誰もいなかった。アジア人がまずいなかった。それなのにロシア人がいるのが非常に不思議だった。今日本は外国人の入国を全面禁止しているはずである。ビジネス往来も含めて。恐らくこれらの人々は滞在ビザを保持しているのであろう。とても特殊な人々と便を共にしているのだと思い何だか少々誇らしいような気持になった。
便に乗り込む。プレミアムエコノミー席であるが周りには誰もいなかった。自分以外は全員エコノミークラスだろう。さようならロシア。ようやく日本に帰ることができる。
とてもいろんなことがあった。コロナだけかかって帰っていくのか、そうではないのか、考えるだけ不安が増すだけなので楽しかったことだけ考えている方がいい。実際そうなのである。