2020/1/1 ロシア旅行記

今朝の体温は36.8

ロシア滞在7日目

今日は早起きした。お土産を買いに行くからである。
晦日、ロシア人は基本的にねむることはなく朝まで騒いで翌日のんびり起きることが多い。それを見計らって、きっと人通りが少ないであろう元旦の朝早くからお土産屋さんを回る魂胆である。

ホテルは朝食付きで予約していたがコロナの影響でビュッフェが無いので部屋まで朝食を運んでくれることになっている。内容は「うーん・・」といった感じだった。パンがいっぱい、ハムとチーズとトマトとキュウリ。スクランブルエッグに少しのチキンとそして豆。ヨーグルトと洋梨も付いてきた。なんというかヨーロッパ的な朝食であると感じた。少なくとも日本でこのような朝食はめずらしいとは思う。ただボリューミーなので満足度は高かった。あと新年のお祝いに特別なクッキーも付いてきたのはうれしかった。

朝食もそこそこに早く出かけることにした。この度で初めて大通りに繰り出すことになる。ネフスキー大通り。ここはサンクトペテルブルクという街が集約されたような場所である。世界規模に大きい教会もある、マクドナルドもある、お土産屋さんもたくさんある。早朝にもかかわらずやはり人通りは結構あった。それでも従来に比べると少ないが。そして例のごとくマスクをしていない。これは短期決戦になると思い足早に行きつけのお土産屋さんに向かうことにした。
正直なところ、店内に入る前はいささか緊張していた。というのも、コロナの影響でアジア人に対して悪いイメージを持たれていないかという懸念があったからだ。当初コロナ流行黎明期には中国ウイルスという名称でその名が知れ渡っており、欧米諸国ではアジア人差別もあったとニュースになっていたからである。現在では圧倒的にアジア以外での感染者数が多いのであるが。
店内に入ると、意外なほど暖かく迎え入れてくれた。新年の幕開けでめでたい雰囲気というのもあるのかもしれない。元々ロシア人の中にはアジア人に対する差別意識は無いとずっと感じていた。とても良かった。安心した。ゆっくりお土産を選ぶことにした。
お土産を選んでいる時間はロシア旅行において大きな楽しみの一つである。今年はこの一軒のみで済ませるが今年もこれは味わえてよかった。

買うものは買ったのでそそくさとホテルに戻る。外はぼちぼちと人が増え始めていた。そろそろ花火を打ち上げたりバカ騒ぎするような人たちが表れてくるだろう。巻き込まれる前に退散である。
日本のテレビをリアルタイムで見れるサイトがあるため、そこでいくつか日本の番組を見ていた。正月の番組というのは昔からとても好きである。幼少期に親戚が集まって一つの部屋でのんびりしながらそれを見ている風景が頭の中にずっと残っている。ロシアの街並みを眺めながら日本の正月番組を見る。なんだかとても贅沢な気がした。ロシアでは正月特番のようなものは特にない。正月の街並みの様子を写すニュースはよくやっている。
気の済むまでのんびししたあとはデリバリーで寿司を頼んだ。日本の寿司とはやはり異なる。ネタは乾いているし、米はパザついている。ロールも自由すぎる。だがそれがいいのだ。それが好きなのだ。